賃貸物件で部屋を借りる場合に発生するのが敷金です(関西では保証金と言います)。これは、一時的に貸主が保障として預かっておくもので、通常家賃の数か月分という金額が設定されています。
まさに、貸主が借主に対して保険をかけるようなものです。貸主と借主は他人であるために何かのトラブルが発生するかもしれません。部屋を汚く使う人や家賃を払わない人がいることも想定できます。
また、借主の事故や病気など、何らかの事情で家賃を滞納した場合などに貸主はこの敷金を充当することで数ヶ月の猶予を持つことができます。さらに、契約終了後に借主が引っ越すことになった場合、部屋の消耗具合によっては内装を変えなくてはなりません。その基本的な費用をこの敷金から充当します。そして、残った金額を借主に対して返金することとなっています。近頃では、この敷金が0円といった賃貸物件も出てきていますが、その場合は保障のないぶん、家賃がやや高めに設定されていることが多いといえます。貸主と借主の関係から言えば、お互いのことを考えて、敷金を設定したほうが後々トラブルが少ないといえるでしょう。日本が昔から行ってきた民間の制度ですがなかなか合理的であるといえます。
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